赤ちゃんが生まれたらその瞬間親になる?
昔はそうだと思っていた。
でも違う。
子供が中学生と高校生になった今も自分が理想とする親ではないし、自分の親と自分もかなり違う。
どうやって親になる?
子供が親にしてくれるのだろう。
育児じゃなく、親育?育親?
そんな言葉があるかな。
でも上手にできる人、出来ない人、出来ないなりに気合いでカバー、勢いだけ、特に難しく考えたことない、様々だろうな。
私は出来ないなりに気合いでカバー、なタイプかな。
人としてダメな部分ばかりで自分が嫌になることが多々、でもこれがあなた達の母ちゃんで、口下手だからより分かりにくい親で、良いこと話せないから、背中見て育ってくれ、って昔の父親みたいな母ちゃんだ。
子供はいつまでも自分の子供で、親育は死ぬまで続き、親修行は生涯かけてするものなのだろう。
でも、果たして私はレベル100が上限としたらどのあたりだろうか。半分にも達してなく、背中を見て育ってもらうにはもっと人として、自己の修養に努めなければとは思っているのだけど、難しいな。
そんな悩める親に、子供たちも不安ばかりか………
もっとほがらかで明るく笑顔のたえない母なら良かったね、ごめんよ。
長男が「もと女優だろ、俺の冗談おかしくなくても、もっとおかしそうに笑ってくれよ」と言う。
確かにそうかもな。
そして思う。人間、貧乏だと、経済的不安があると気持ちが荒む。
忙しさ、疲れは笑顔の大敵だ。
何とかしなきゃ。
ただ、疲れても、長女の好きなメニューを夕飯に作ったり、コンビニのスイーツをメルカリの売り上げで買って来たり、元気になってもらいたいと頑張っている。これでいいのか?これは彼女のためなのか?
自問自答、迷う母。
自分と彼女は違うし、私の時代も違えば私の母の子育てが正解だとは思わないから。
そして、私には相談する親もなし。
私の母は私が高校生の頃はどう思っていたのか、聞いてみたい。
長女は最近、笑顔がない、いつも苦しそうな顔で学校へ出掛け、苦しそうな顔で帰宅する。
部活内でのトラブルの話しも以前聞いたが、まだ続いているようだ。
不登校長男にとって、我が家は安心安全の基地ではあるが、長女にとっては違う、静けさが欲しいと言っていた。
長男が二階テレビで動画や映画を観て、爆笑の大声、一階テレビは舅が一日中つけていて、階段から二階に音が上がってくる。
旦那が部屋でリモート講座で訳のわからんセリフをしゃべるのが聴こえたり、台本をデカイ声でセリフしゃべったり。
一階は力の加減ができないのだろう、足音がダンダン鳴るし、ドアの明け閉めはダンッ❗とデカイ音。せめて夜は静かに明け閉めや静かに歩こうとして欲しい。
我が家は静かではない。
弟は不登校HSC読み書き障害で父は鬱病治療中で普段から裕福ではない上に仕事に行ってない状態を知ってて稼ぎが少ないことも分かっているから、不憫に思ってつい、長女に甘い母。
こんなことくらい17歳なら自分でやることでしょ?家族の一員としてやるべきことをほんの少しでもやらないでどうする?こんな思いもあるのだが、ついやってあげてしまう私がいる。
あと三年で成人で、このままではかえって彼女のためにならないのでは?
昨夜の晩御飯、3人で食事を始めたところで、旦那が帰宅し加わって、長女の観たかった歌番組がテレビで流れる中、旦那が朝受けた胃の検査の話しをし始める。
胃癌じゃないかと心配したけど大したことなかった(こういう身体の事について旦那はかなりのビビりである)、吐き気が続いて胃酸が上がってくるから胃カメラやってきた、等々話す。
吐くとか、オエッと胃酸が、とか食事中に話す事ではないだろう。
長女の箸が止まり、下を向く。
旦那は自分の話を止めない。
バチンと箸を置いて、ごちそうさまも言わず自室に上がって行き、着替えを持って風呂に行ってしまった。
食卓は嫌な空気。
長男もお姉ちゃんが観たいからとテレビを譲ったのに、観ないで風呂に行ってしまい、こっちも食欲減で、ねむいねむいと箸をすすめずソファーでゴロゴロ。
とうの旦那は、「あーうるさかったかな俺」いや、話題もNGだろ、と突っ込みたかったが止めた。
途中からだが、番組を録画してあげていた。
口下手な母が話す時か。
休日、食事以外は自室に籠っている長女。
折を見て部屋に洗濯物を届けに行きつつ話す。
あなたが心配だと。
色々大変だから、色々やってあげてしまうけど、あと少しで社会に出て、困ってしまうのは貴女ではないか、母はとても心配で悩んでいると。
涙を流し、返事ができないので、あとで落ち着いてから話したいこと話して欲しい、直接がおっくうならLINEでもいいよ、と。
夜、LINEが入っていた。
学校で皆が平和にいられるようにと気を遣い、ヘトヘトになる、家に帰ったら疲れて何も出来ない自分が嫌でダメな人間だと落ち込み、さらに何も出来なくなるらしい。
母の子供にダメな人間は居ない。
今朝、少しすっきりした顔で起きて来たが、いざ学校へ行く時に、行きたくない、でも行かなきゃ、でも行きたくないよう、となったので休ませた。
学校には頭痛として電話した。
私は貴女が大好きで心配で、そして一番の頼り。
梅雨だっていつか明ける。
隙間にはキレイな青空。
いいときも悪い時もあるよ。
ずっと私はあなたの母。あなたの味方。
長男が植えたミニひまわりが芽を出しました。
弟も、きっと芽が出るよ。