YK-akadoの『不』日記

元劇団女優・まだ細々俳優鬱治療中の旦那の両親と同居で頑張る2児の母・剣道に息子と通う有段者で役員、その息子は不登校児に・長年勤務の パート主婦 、色んな立場で感じた事やぼやきを書き綴り、最愛の子ども達に何か残ればいいな。

めずらしく弱っている母

どこの母も、いつの時代も母は大変だ。

ほんとうに。

だからといって苦労して得た母親という立場をやめたくはない、投げ出したいとも思わない。

今の時代、旦那さん、つまり父の子育て参加が積極的で家事のスキルもハンパない男性もいるだろう。
サポートありがとう、お疲れ様です。

そんな素晴らしいパパばかりではまだまだないし、素晴らしいパパと一緒でも、やっぱり母は大変だな、と思う。

「痛み」というものの感じ方、度合いが人各々違うと言われるように、大変さは人各々違うだろう。

ブログ仲間さんの記事を読んで、楽しむことに上手く転換する術を学んだり、私なんてまだまだマシな方だ、なんて励まされたりしているが、母とはほんとに大変だと思ってしまう。
いや、父親だって大変だろう。
でも私は父になったことはないから分からない。
父親代わり、な立場になることもあるが、所詮、代役だ。ほんとうの所はなってみなくちゃ分からない。
逆もしかり。


家事育児参加の父親のご家庭だとして、ご飯も作らなくていい、とか、洗濯も掃除も旦那さんがしてくれるから楽、そんなお家もあるのかもしれないが、それとは別で、母の想い、愛情、からくる苦労とでも言えば良いかな?


例えば、コロナの影響で子供達の行事がなくなったり縮小されたりしてはいますが、秋は行事も目白押し。運動会?学芸会、高校なら体育祭に文化祭?
仕事で忙しいから観に行かない、もアリでしょう。でも子供が観てもらいたいと思っていたら、行けなくてごめん、な気持ちが重くなる。
私はどうしても観たいので仕事をクビになろうが休みますが、あれもこれも、ただ観るだけではなくて任されるお役なども時にはきますが、子供あっての事です。
ご飯だって自分の忙しさを考えれば毎日適当でいいでしょう。でも子供が喜ぶ顔が見たくてちょっとしんどいけど作る事もありますよね。
洗濯だって、お気に入りの服をダメにしないようにキレイに洗濯してあげたいな、とか、洗濯物を見て、あぁ、生理がきたから昨日はあんなにイライラしてた?とか、体調が分かったり。
食べる様子で「あれ?調子悪いのかな?」と心配したり。



「疲れた」は日常茶飯事、でもここのところ、私という母は弱っている。

心配事が色々あるためか、睡眠不足が続き、身体の外側は演技で平静を保っている。でも中身がスカスカで自分じゃない感じ。
いつもの空元気な闘う母が呼び出せないでいる。


鬱役者の旦那は、良くなって来ているが、相変わらず、「ごめんなさい」「すみません」ばかりを言うのは我慢出来るが、時々傷付くような言葉を私に放つ。多分本人は傷つけているような意識もなく、私は超難関ステージのラスボスのような強さがあると勘違いしているから分かっていないだろう。


長女の県立高校は共学だが圧倒的に女子が多く、しかも彼女は生活科なのでクラス全員女子。
女子校は絶対無理だと言っていて、絶対合格するであろう第2希望校、この学校を選んだがクラス全員女子、第1が受かっていればと、本人も悔やむので、余計に現学校が嫌になってきている。部活もあまり楽しくないようだ。
もちろん仲良しのお友達もいっぱい出来ているが、自分達とは別の所でのトラブルでクラスの雰囲気がとても悪くなっているらしい。長女もちょっと苦手なタイプの子を「不登校にしてやろう」と言っているグループがあるらしい。安全牌な学校だったので、勉強が苦手な子達も入ってきていて、そこがどうもやさぐれているらしい。
女子だけってほんと色々あるから嫌だ。三年間我慢出来るか自信がないと。
生活科は学年一クラスのため三年間クラス替えがない。確かにキツイ。

「学校行きたくない」って不登校児の姉は言う。だからって、弟のように不登校にはなれない、とも言う。
長女だけでなく、他の子達も見て見ぬふりは出来ないから、どうしたらよいだろうかと悩みクラスが息苦しくなっているのだろう。文化祭や体育祭で一体感を味わって、わだかまりがなくなれば良いなと思うが……


長男はこの間、修学旅行説明会に参加した。親子での説明会だったので時間ギリギリに一緒に行き、スッと一番後ろの席に座った。修学旅行参加が目標だから、説明会は行った方がいいか、と頑張った。

ところが、却って怖くなってしまった。

行けないかもと言い出した。

迷子になる自信があると。

『時間通りに』『きまりを守って』『最上級生らしく』『修学だから、ただ遊びに行くのではないです』

こんな言葉たちに、自分には無理なのかもしれないと不安の方が大きくなってしまった。


そんな不安な長男の言葉を校長先生が聞き、保護者だけの会の帰りに「お母さんはどう考えてる?修学旅行は行きたいってずっと言ってたよね、行けないかも、なんて言い出したけど」と声をかけて下さった。

私の考えをお伝えした。
「実は修学旅行の日は、私、仕事の有休を取ったんです。不安で行けないようなら、私も京都のどっかにいて、もうだめ無理ってなったらすぐ迎えに行けるよ、って言ってやれば少しは安心感があって踏み出せるかなと。逆に、親が付いて来るなんて恥ずかしいから止めてくれ、ってなるのかもしれないですが、あいつは、きっと、ここで行けなかったら、また余計にドーン⤵️と落ち込んでしまうと思います。下手な話、なかば強引にでもバスに乗っけるか、間に合わなければ私と新幹線でみんなを追いかけるか、とも思っています。」


「そうですね。これは僕の考えですよ。」と校長先生。「バスに乗れなくても、お母さんと一緒に同じコースを回って、時々皆と一緒になる、また離れる、また一緒になる、っていうのでもいいな、と思ってます。ずっと行きたいって言ってたのを知ってますから、こんな形でも、行かせてやりたいなと僕は思ってます。」と。

有難いお言葉です。

私の覚悟も聞いて頂け、出発までの期間で少しずつ不安を取り除いていく作業をしていくことをお伝えでき、学校側の考えご厚意も分かり良かったです。



少しずつ、不安を取り除く作業にかかってますが、先日、夕方、担任から電話。長女の時と同じように手作りガイドブックを作っていると。1人1ヶ所1ページ担当、長男の担当は奈良東大寺四月堂、出来るならやって欲しいが、無理なら、そこを抜いて編集してしまいますと。

出来るかどうか分からないですが、自分のページがないのも落ち込むかと思うので、言ってみます、私が手伝うからと言えば何とかなるかと思い、用紙を頂きに学校へ。
もう、皆提出してあり、参考に見せてもらった。そんなに沢山字を書かなくてもよさそう、出来るかも、と思ったが、長男待ち、あまり時間がない。

翌日長男に説明提案。

その翌日は夕方カウンセラーさんの面談で学校行くから持って行こう、朝からささっとやってしまおうと約束。
朝食後、声かけ。
「ちょっとやる気が、昼御飯食べたらやる」
昼御飯休憩後声かけ。
「腹が痛い」とトイレに長々。
出て来て声かけ。
「まだ腹の調子が」
しばらくしてから、声かけ。
「眠い、やる気が出ない」


もうこんな時間、朝からヤキモキするだけで、何も出来ず、また長男の事だけで、私の1日が終わる虚しさに魂が抜ける。

無言の時間、長男は本気でリビングの畳敷き部分で眠ってしまった。

一眠りして、カウンセラーさんの時間までに起きて学校に行けるかどうかの時間だ。
もう、ガイドブックの原稿をやる時間はない。

出かける20分前ぐらいに起きて学校へ。
担当の先生に出来なかったとお詫び。
明日の給食食べに来る時まで、やる気があるなら、待つよ、と担任から本人に。
「やる」と長男。

帰宅してすぐやるかと思えばそうではない。
ちょっとしたことに、私にとっては気が遠くなるほどの時間を有する長男。
もう、あなたの原稿待ちでほんとは先生、明日もう本にして皆に配りたいんだよ、明日の昼じゃなくて朝にお母さんが学校に届けるから、と伝え、夕飯後にやっと取りかかる。
やりながら、先生が「お前はやるときはやるヤツだ」と言ってくれた事を聞いた。
もう少し早くエンジンかけてくれ、母のメンタルがもたない。

翌朝、学校に届ける。

連休前に皆に配りたかったのではないかと思われる。申し訳ない。


一度、抜けた魂は今回なかなか戻って来ない。


私の母はこの歳で亡くなったが、子供心にも、弱い人だなと感じていた母だった。妹は小児喘息で入退院を繰り返した子だったが、元気になっても母の言う事は聞かないたちだった。弟もいじめられっこの方で、ある時小学校に行ってるはずが行っていなくて、私の高校に取り乱した電話。早退して駆けつけたが、私は弟の性格が手に取るように分かっていたので、心配していなかった。家出しても遠くに行く度胸は弟にはない。母も先生方もかなりの心配であちこちに連絡したり探しに行ったり。
結果、私の思惑通り家が見える廃材置き場に弟は隠れていた。
子供達の心配と、独立して家から誰もいなくなり、子離れ出来ず、父とは家庭内離婚状態。キッチンドリンカーで肝臓がダメになり、肝硬変、入院した時にはもう手遅れで、死を待つだけだった。

母って大変。

私は幸い、あなたが弱かった分、私に頼っていた分、鍛えられた。

でもたまには、どうしようもなく『無』になる時もある。


長女は連休に、小学校からの親友ちゃんと丸1日過ごす約束をしている。励みに、今日も頑張って部活に行った。
親友ちゃんのママも高校の友達はいるけど、子供の頃からの友達はやっぱりホッとする、誘ってやって、との言葉を伝え、子供の頃から誘い役の長女の方から連絡。
でも本人達は毎日のようにLINEしているらしい。

長女の笑顔が戻ったら、私の魂も戻って来るかもしれない。

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女心と秋の空

母の心根は変わらないが、強い魂よ子供達の笑顔と一緒に戻ってこい。