もうすぐ57ってどうよ。
あと三年で赤いちゃんちゃんこ。
子どもの頃に思っていた五十代って、もう達観した何でも知ってるしっかりした大人だと疑いなく思っていた。
まして、60の赤いちゃんちゃんこ、もう人生の終盤を静かに迎えるだけの方々のことだと思っていた。
子どもたちは成人し、手が離れ第2の人生を楽しんでいる?孫ができ、世話に明け暮れている?あるいは、仕事や趣味の場で責任のある立場、若い世代にしっかりと引き継ぐため忙しい人生を送っている?
まったく違う。
ひょっこ、ひよっこ
いまだにひよっこ過ぎる。いつになれば、ましな大人になるんだ私は。
ん?ましな大人って何だ?
ましな大人の定義って何だろう。
仕事の昼休憩で数人のパート仲間と一緒になる。
お子さんが野外学習に行っているが、もともと両日ともに予報では雨、でも雨には降られてなくて活動できているとのこと。
もう一人が「日ごろの行いがいいからだね」との言葉に私も他のみんなも反応する。
私:「えー、私、そんなにダメか~、そんなに行い悪いんか~」
みんな:「いやー、○さんのはマジで笑えるって。ほんとにすごいってー、この間の土曜、ほんと笑えたわー」
前にも異常なほど雨女のエピソードを書いたが、雨を呼ぶ女で会社でも有名だ。
○さんと帰りが一緒にならないように帰らないと。
○さん、帰りが一緒になりそうな時はズラしてくださいね。
なんて言われるようになった。
これまでも、『一歩会社を出たら雨が降ってくる。』『会社出て降ってなくても、地下鉄降りて階段を上がったら外がどしゃ降りだった』『さっきまで雨なんて想像できない天気だったのに、駅からのわずか数分の自転車帰宅中にどしゃ降りでずぶ濡れ』『雨降りそうな天気だから、駅から急ぎ自転車で帰り、まもなく家、すぐそこなんです、スクランブル交差点で信号待ちの間に豪雨になり一歩及ばず、ずぶ濡れで帰宅』こんな事が日常茶飯事。
先週の土曜日は見事だった。
自社ビルの2階が我が仕事場。
仕事終わりに、1階階段下って小さなロビーを通り正面玄関から駅へと向かうのが常。
会社から駅も駆け足で行けば多少の雨に傘なんて要らないでしょ、ってすぐの距離だ。
一応、15時までの勤務のため、土曜日の営業時間16時まで待たずに土曜日は帰るので、他のスタッフと帰宅時間がかぶらない。
でも、最近は人手不足だし、この日は社員の子の代わりの勤務だったため16時まで。
業務終わりに、2階の窓から通りを見て、傘をさす人、ささない人、様々、雨筋もほとんど見えないほどの様子。
先輩パート仲間:「今日は車、駐車場までだから傘要らないねー」
私:「駅までは傘要らんけど、向こうの駅着いたら降ってるんだろうなぁー、私のことだから」
もう一人のパート仲間:「私まだここ片付けてからだからーお疲れ様でーす、○さんと一緒に出ると降られるからー、ふふふっ」
私:「そうねそうねー、お先でーす」
と社員の子たちにも挨拶して、先輩パート仲間とロッカーを出て1階に降り、階段出口で、正面玄関から駅へ向かう私と非常口出口から駐車場へ向かう仲間と左右にわかれ「お疲れ様ー」
目の前の小さなロビーで、貸し会議室利用者さんたち数人が足止めをくらっている先のエントランスはガラスの自動ドア、その外の真っ白な光景。
歩道面から白煙が立ち登っているほどの、これでもか❗️ってどしゃ降り、豪雨。
「ぶっっ❗️」爆笑しかけた。
笑いをクスクス程度に抑えて、左の、外が見えない非常口鉄扉の方へ向かった同僚を追いかける。
私:「ごめーん、外、ハンパない豪雨」
同僚:「え?!」
急ぎ戻ってきて正面玄関出入口を覗く同僚。
同僚:「いやだ❗️えーほんとー❗️ほんとだー!!
折り畳み傘、ロッカー取りに戻るわー」
2階から外の様子を覗いて確認してから多分2分も経っていない。
さすがに、すぐそこの駅までも折り畳み傘を出動させた。
2階ロッカーへ傘を取りに戻った同僚と、まだ2階に残っていたスタッフたち間で、私の雨女パワーの凄さが話題になっていたらしい。
どんだけ、私の日ごろの行いが悪いんか。
雨が私を追いかける。
今日、仕事の休日。
外は暑さ厳しい晴れ☀️
剣道の仲間にもらった、青シソとバジルの苗。
バジルがすくすく成長で後ろの青じそが見えないが。
活用が追い着かない。
うちの小さな不登校中学二年生長男も身体は成長している。
小さな高3長女の身長をとうとう追い越しました。
まもなく、多分この夏で私も追い越されるのではと思います。
ご飯も少食のままです。
中身も、悲しいかな、あまり成長していません。
この暑さの中、校庭で部活動に励む子たち、
はたまた帰り道で汗だくになって友達とだべりながら帰路につく中学生たちを毎日のように見ながらの会社帰り。
土曜日の昼間、近くの公園のベンチで、向かいのコンビニで買ったのであろうお弁当か何か、談笑しながら楽しそうに食べている私服の中学男子二人。
片方の子は、長男の仲良し君のようでした。
一人で床屋にも行けない、床屋のおじさんに自分の希望もうまく伝えられないメンヘラ13歳の息子、ギリギリまで出掛けたくないのですでに校則も越えた長さの髪をようやくカットしに行くと重い腰をあげ、すぐ近くなのに人に会いたくないため車で連れて行くその車窓から公園を見て、長男が言う
「今のSだな、あれ昼飯か?んー、もう一人のあいつ誰だっけ、親しくない奴はもう名前思い出せないや」
背中をこちらに向けている大きな身体の中学生、顔が見えなくてもS君だと分かるらしい。
本来なら、向かいに座ってニコニコしながらコンビニ飯を一緒に食べているその相方は長男だったのかもしれない。
そうだったら楽しかったな。
障害じゃなくて不登校じゃなければあった世界だったかな、汗だくになってサッカー部にいた息子の姿、ワイワイだらだらと仲良し君たちと下校する姿もあったかな…………
毎日のように中学校の前を自転車で通り、目にする光景が眩しくて辛い。
いつまでも、今の息子に、生きていてくれる息子に満足していないダメな母親の私に、いつも雨が追いかける。
どしゃ降り、ずぶ濡れになることがダメな母への戒めか、流れる涙を隠そうとしてくれているのか。
でも、時には、晴れ晴れとした楽しい青天にだって出会えることもある。