YK-akadoの『不』日記

元劇団女優・まだ細々俳優鬱治療中の旦那の両親と同居で頑張る2児の母・剣道に息子と通う有段者で役員、その息子は不登校児に・長年勤務の パート主婦 、色んな立場で感じた事やぼやきを書き綴り、最愛の子ども達に何か残ればいいな。

🌸桜の開花と共に我が家も花開く

小学校卒業式でした。

不登校長男、卒業式の全行程をやり遂げました。


やりました。

できました。

頑張れました。


朝から、いや前日から緊張で、おかしな様子になっていました。
出掛ける前にスーツなんて大嫌いだ、なんでこんなもん着なきゃならんのだ❗️あぁー嫌だ、あーもうダメだ。
ギャーギャー大騒ぎしながら、家を出ました。

すぐ出たところの交差点を渡ると、御近所仲良し君達一同が、あと2人を待って集まっていた。おはようと挨拶し長男に聞く「一緒に行く?」「先に行く?」
緊張極まりない息子は、友達に話す余裕なく「先に行く」と歩みを止めませんでした。


門の前では写真を撮るために人がいっぱい。
とたんに、苦虫を噛み潰したような顔。
でもかわいい袴姿の女の子が小走りに寄ってきて「うぁ♥️○○来た~来てくれた~」と手を振って喜んでくれる。
新一年生でお隣の席。しっかりした優しい女の子。
頼りない小さな我が息子を何かと助けてくれて、そこから四年間ずっと一緒のクラスで学年始めは必ずお隣の席だったそうな。
お母さんによると、「卒業式は○○来るって、出るって言ってるって」と嬉しそうに最近言っていた。すごく気にしていたと言ってくれた。
私からは「Aちゃんが、五年生の時、初めて別々のクラスになっちゃったから、うちの子不登校になっちゃったんだわ」と伝える、半分冗談半分真面目に。
一部の女子にグループで囲まれて叱られたり、悪口を言われ怖くなってしまった長男。Aちゃんが同じクラスのままなら、ちょっと不器用なだけの長男を守ってくれていたかも………と実は半分思っている。

女子がいるところには一切近寄りたくないと不登校になった時も、最初のうちは女子でもAちゃんと同じ分団のCちゃんだけは大丈夫、と話していた。会わないうちに全員ダメな気持ちになってしまいましたが。

少しだけ緩んだ顔。

中庭を抜けると子供達だけ受付があり、出席を確認しながら胸に花をつけてもらうのだと並んでいた。
前日、教室の方に上がれそうになければ、私が送って行く相談を担任としていた。
並んで待たなくてはならない様子に苦しい顔「もう帰る。嫌だ」

「ここまで来れたよ。大丈夫」
と諭していると、交差点で集まっていた仲良し君達の一団が到着。
「あ、いつものみんな来た。R君やS君同じクラス、みんなに着いていけば大丈夫だ。じゃあね」とみんなに息子を託して体育館に先に入っていた旦那の所に。

本人は事前に担任に「教室に入るのは無理と思うから廊下で待ってるからいい」と伝えていた。

本当に廊下待機になっているのかも。
怖くなって涙が出てきてしまっているかも、と旦那と心配しながらも、入場を待つ間、親しい方達に日頃の御礼を言って回った。
向こうから「良かったね。来れたじゃん」と声をかけてくれる方も。
旦那も少し前に訳のわからんような理由(講座のために描いている絵が自殺した俳優Mさんと女優Tさんが描いていた絵と重なってどうしようもない感情に襲われたが薬を色々飲んで何とかなった、とのこと)で闇落ちしていましたが、復帰間に合いました。


担任からは授与式までは頑張って。そのあとしんどくなったら、先生の席の方に来れば、会議室を待機場所にしておくから休んでていいよ、と言われていた。
私も担任先生に「もう耐えられないってなったらI先生に頼んでありますから、会議室を待機場所にしてもらうようにして、門出の時にまた合流してくれればいいので」と聞いていました。本当に何もかも事前に対処、ありがとうございます。


入場してくる。担任先生を先頭に、ひとりずつ。

笑顔、照れ笑いの息子がいた。

入場してくる入り口付近に席を取ったのでよく見える、順番待ちの姿、恥ずかしそうにニコニコしていた。

ホッとする。

一人一人、授与されるのをしっかり見守って座っているような後ろ姿。または自分の順番のタイミングを逃さないよう注意して見ているような。
1組さんのあと長男の2組、その間に支援学級の子が入る。2組になるとすぐ呼ばれる順番だ。長男の席から立ち上がって前に行くタイミングは、支援学級の子が授与の順番で名前を呼ばれるタイミング。1組が終わるので、担任先生が名前を呼ぶアナウンス席に行くため立ち上がる。
少し先に座っている息子に「行くぞ❗️」と目配せ。
長男も小さく頷く。

涙が出てくる。

ありがとうございます。練習に参加してない息子、頑張れ❗️剣道の先生に言われた「あんたは本番に強いで」
そう、舞台のことならあんたは大丈夫。
小さな名優。


しっかり、正しい順番で立ち上がり、前へすすみアナウンス席の担任先生とアイコンタクトで階段下へ。
前の子が受け取り、階段を上がる。
担任先生が大きな声で名前を呼んでくれる。
しっかりと「はい!」
校長先生もアイコンタクトで(頑張れたじゃないか)な表情。
振り返り「六年間、お世話になりました❗️」と一言。
上出来だ。

歌や別れの言葉の間に途中退場するかと思ったが、卒業生全員後ろ向き保護者席に向いてのパフォーマンス、ものすごい数のスマホやビデオカメラが向けられている。
この中で途中退場する方が、かなりの度胸がいるな、と思った。
最後の退場も難なくこなす息子。
教室で学区やPTAからの贈り物を渡されたりの、最後の学級活動の間、運動場へ出てくる門出(花道作って送り出す)まで親はかなりの待ち時間。一旦帰宅の方か、すでに帰られる方も。

四年生の際、多分、他校で不登校だった父子家庭のS君が転校して来る。うちの長男が声をかけ、仲良しになって同じ町内、よく遊ぶようになり、長男を便りに頑張って登校。時々休むものの、どんどん他の子とも友達になり元気に。
入れ替わりにうちが不登校
授与式には平服でS君のお父さんの姿も見え、スマホで撮影している様子も後ろから拝見、待ち時間の際には居なくなっていた。


長女と親友ちゃんの弟R君も同じクラスで同じ町内、仲良しなのでお父さん同士で長女達の話も弾んでいる。
他に仲良くしてくれている子達のお母さんやPTAで一緒に頑張ったお母さん、保育園から一緒だった子のお母さん達と話して過ごす。
そのうち、門出の準備。
担任以外の先生方が花のアーチを持って花道を作ってくれる。間に入った隣の先生は、もしもの時に対応をお願いしていたI先生。
I先生は長女のバスケ部の顧問だったので長女も知っているが、我が校に新しく転任して来た時の春、GW中に市の中心街でプライベートで会った先生。
新任のため、私は全く知らない頃、まだ小さな長男、たまたま、中心街の劇場で旦那の公演があり、子供も含め手伝いに行っていたお昼休みの散策、長男が突然「新しい先生だ」
ん?
何?
「新しい先生がいる」
長女「あー❗️ほんとI先生」
人混みの中にまだ首もすわってないんじゃない?ってほどの赤ちゃんを抱っこした奥さんとI先生に会って、ご挨拶。

花道のアーチの端を持つI先生に「お世話になりました。あのOでお会いした以来ですよね」
そうですね~!ほんと出られて良かったですね。おめでとうございます。

そのアーチを荷物を抱えニコニコで通りすぎる長男。
ここから、運動場で担任先生へサプライズ準備。
R君と並んで、囲んで、「担任先生で良かったで~す」と叫んで、クラッカーを鳴らして、花束💐贈呈。
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その後はあちこちで撮影会。
暑くて、一時、長男気持ちがなえてきましたが冷たい水筒のお茶を飲んで、写真一緒に撮って~と来る子達、Aちゃんたちに嬉しそうに答えて写真。担任先生が長男の方に来てくださりツーショットもゲット。そのうち、S君やみんな集まってくる。

長男に聞くと、朝から勢いで教室に入り、自分の席で待機や学級活動もできたそう。


いっぱいいっぱい写真撮って、最後に担当先生に声をかけ、帰宅。
帰り道、いっぱいいっぱい息子に御礼。
「ありがとう。ほんとにありがとう。お父さんとお母さんを卒業式に連れてきてくれて」

長男「卒業式、以外と楽しかったなぁ。写真みんなで撮るの面白かった。俺、以外に友達いるね~。
お姉ちゃんが帰って来るまでスーツのままで居ようっと」と、スーツで昼ごはん。


そのうち長女帰宅。学校帰りに、卒業祝いにコンビニスイーツを買って来てくれた。
嬉しそうな長男。
仲良くおやつに食べました。
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出席出来ただけじゃなく、怖かった教室にも入れ、最後の最後まで、そして何よりも

『楽しかった』

最高です。

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